ある女性は夫が亡くなった後に、大きな一軒家に一人暮らしをしていました。二階建てで庭付きの家ですから、掃除だけでも大変です。家の中の掃除はもちろんのこと、除草作業や家周りの枯葉をはくだけで一日が終わります。しかしそのあと数年経過すると、認知の症状が出始めました。

掃除をするという行為そのものを忘れるようになります。ゴミの分別はもちろんのこと、収集所まで出すことも忘れるほどです。そうなると誰かの介助が必要となり、一人暮らしを継続することは難しくなります。それとは反対に別の女性は一人になったあと、潔く家を売却しました。

その後東京で賃貸マンションに住み始めます。前期高齢者だったため、賃貸を借りることはそれほど難しくありませんでした。もしかすると、東京であっても年齢制限があるかもしれません。シニア向けのマンションは東京でも増えています。

普通のマンションとどのように違いますか。手すりがついていたり、セキュリティ対策がされていたりします。一人でも安心して暮らせるような賃貸物件です。シニアにとって病院通いは欠かせません。

近くに病院があることは理想ですが、相性が合っていることが大前提です。薬をもらうくらいなら、近所の病院で良いはずです。歩いて行けるなら随分楽に感じるに違いありません。また、東京にはシニア向けの施設や娯楽が充実しています。

退屈することはありませんし、新しい友達を見つけることも可能なのです。